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《ブラジル》知事選討論会でサンパウロ州では現知事に集中砲火=リオではカストロ優勢に=MGやバイアでは異変?

2022年9月29日

サンパウロ州知事選の討論会(Twitter)
サンパウロ州知事選の討論会(Twitter)

 選挙まで残り5日の27日夜、グローボ局の各地方支局で各州と連邦直轄区の知事候補者たちによる選挙前最後の討論会が行われた。主要州ではこれまでとは異なる支持率の動きも出てきている。28日付現地紙、サイトが報じている。
 サンパウロ州知事選での討論会では、フェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)やタルシジオ・デ・フレイタス氏(共和者・RP)が、ルーラ、ボルソナロ氏という自身の大統領候補を背景として、現職のロドリゴ・ガルシア氏(民主社会党・PSDB)の業績に集中砲火を浴びせた。ハダジ氏は、ガルシア氏(PSDB)の前任のジョアン・ドリア氏の行った社会的弱者に冷たい政治を批判。タルシジオ氏は、ボルソナロ政権元インフラ相の立場から、サンパウロ州の建設事業の遅延や凍結を批判した。
 こうした戦略はこれまでの討論会でも取られていた。それは支持率3位ながら、このところの世論調査でガルシア氏が支持率を伸ばしてきているためだ。2位のタルシジオ氏としては決選投票に進出するために、差が迫ってきた同氏を引き離しておきたく、1位のハダジ氏としては、過去7期サンパウロ州知事を出してきたPSDBの候補であるガルシア氏との決選投票対決を避けたいところでもある。
 副知事あがりのガルシア氏は事前の知名度こそ低かったものの、その分、拒絶率も低い。ハダジ氏としては自身の支持率が35%ほどで止まったままなのも気になるところだ。
 リオ州では、これまでの一騎打ちの状況から、ボルソナロ大統領推薦で現職のクラウジオ・カストロ氏(自由党・PL)がルーラ氏推薦のマルセロ・フレイショ氏(ブラジル社会党・PSB)を引き離しつつある。最新のIpecの調査では38%対25%で、差が開いてきている。
 27日の討論会でのカストロ氏は、反感を避けるためにルーラ氏の批判を行わず、フレイショ氏は大統領選でのルーラ氏への投票を呼びかけた。
 ミナス・ジェライス州では一次投票で勝ちそうな勢いだった現職のロメウ・ゼマ氏(ノーヴォ)の票が45%に落ちる一方、ルーラ氏推薦のアレッシャンドレ・カリル氏(社会民主党・PSD)が29%から34%に支持を伸ばし、追い上げを見せている。カリル氏は27日、ゼマ氏に対して、「これまで欠席していた討論会に焦って出てきた」と皮肉を言って話題を呼んだ。
 リオ・グランデ・ド・スル州では、大統領選出馬も囁かれた現職のエドゥアルド・レイテ氏(PSDB)が38%でリードし、ボルソナロ政権で閣僚を歴任したオニキス・ロレンゾーニ氏(PL)が25%で追っている。討論会では、レイテ氏の行政への批判が候補者たちから飛び交っていた。
 バイア州では圧勝が予想されたACMネット氏(ウニオン)がジェロニモ氏(PT)に追い上げられ、支持率の差が47%対32%まで縮まった。討論会ではジェロニモ氏が白人からパルド(褐色系)に人種登録を変えた問題をあげ、「都合のいい黒人」と批判した。


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