援協9月定例役員会=福祉部、身寄りない遺骨を管理=年間最多応対、会員100人増報告

サンパウロ日伯援護協会(援協、税田パウロ清七会長)の9月定例役員会が22日午前9時半から、サンパウロ市リベルダーデ区の援協ビル4階会議室とオンラインで開かれた。
小田セルジオ会計理事による8月分会計報告では、159万2841レアルの赤字が発表された(日伯友好病院は別会計)。
事務局報告では前園マルセリーノ事務局長が、カンポス・ド・ジョルドン市さくらホームに隣接する「さくら公園」の入園料が7月と8月を合わせ約30万レアルで、例年の「桜祭り」に近い売上げであったことを説明。また、公益社会福祉法人格取得継続のため、援協が7月から暫定的に運営しているイタペチニンガ病院の入札が、11月頃に終了する予定だと話した。8月の寄付金は22件で6万4395・56レアル、物品寄贈は58件に上った。
議題では、日本財団の尾形武寿(おがた・たけじゅ)理事長ら3人が10月10日~13日に来伯し、同12日にスザノ・イペランジアホームを訪問する予定が発表された。そのほか、10月29日に定期評議員会が開かれることや、10月15日に「敬老の日」を祝した高齢者無料検診が行われること(27日付け詳報)も伝えられた。
各委員会報告では、8月の会員総数が4797人(正会員407人、賛助会員4390人)と、7月(4697人)に比べて100人増加。会費総額は4万227レだった。
各施設報告では日伯友好病院医療診断センターの実績として、診療3736件、歯科部448件、検査8824件で応対数が過去1年間で最も多かった。巡回診療は、8月6日にサンパウロ州ビリチバ・ミリン市(25人受診)と、同13日にコロニア東山(とうざん、19人受診)で実施された。
福祉部からは縁故者のない遺骨の管理について園田昭憲委員長が提案を行った。提案では、2018年9月、サントス厚生ホームに入居していた日系女性が亡くなり、縁故者がいないことから故人の遺志で現金遺産を援協に寄付した事例を紹介。同氏家族が埋葬されているコンゴーニャス墓地の一画は現在、福祉部の管理下にあり、その空きスペースに複数体の遺骨を埋葬することが可能となっている。引き取り手のない遺骨は一定期間(約3年)後に墓地内の共同保管場所に集積されるという。
福祉部では複数体の遺骨埋葬、管理費用や法的に問題がないことを確認しており、今後、縁故者のない遺骨の管理を行うとした。同提案はこの日行われた9月役員会で承認された。