新型コロナ=リオ州でBQ1型株確認=欧米諸国の感染拡大の原因=州が接種強化呼びかける

オズワルド・クルス財団(Fiocruz)が5日、リオ市でオミクロン株が変異したBQ1型株への罹患者確認と発表したと同日付現地サイトが報じた。
リオ市保健局によると、BQ1型株罹患者は同市北部在住で旅行経験のない35歳女性。市中感染と判断された。女性は4回の予防接種を受けており、症状は軽いという。
BQ1やBQ1.1:3は欧米やアジアに感染拡大をもたらした変異株で、予防接種や他の株に罹患してできた抗体の防疫反応をより容易にすり抜ける。アマゾナス州のFiocruzによると、同州では10月20日にBQ1型株への罹患者を確認済みだ。同州での当該週の感染者は前週の4・3倍だった。
保健省によると、10月23~29日(感染学上第43週)の各州都の感染者数は、リオ市が2202人で群を抜いている。その他の州都はレシフェ1333人、ゴイアニア611人、マナウス506人、サンパウロ市479人だった。州別の感染者増はマット・グロッソ・ド・スル州1362・5%、トカンチンス州189・4%、サンパウロ州173・4%が目立つ。
全国の新規感染者は10月9~15日(感染学上第41週)まで減少後、第42週が前週比で12・9%増、第43週も25・2%増と2週連続で増加。10月16日の新規感染者の7日間平均は4222人に落ちたが、10月29日は5988人に増えている。
予防接種の進展などでBQ1型株による重症化例や死亡例は多くないが、入院観察中の患者は増え、検査の陽性率も高まっている。リオ市の入院患者47人中、92%は予防接種や補強接種を受けていない事も判明。同市では新型コロナの接種強化を決め、未接種分の接種や補強接種をと呼びかけている。
なお、新型コロナの死者は9月25~10月1日と10月2~8日に前週比増を記録後に一旦減ったが、10月16日以降の2週間は前週比で32・8%と27・1%増えた。
10月30~11月5日の感染者は前週比で37・3%減、死者は52・2%減だが、休日がある週の感染者や死者は減り、翌週は増える事が多く、今週は増える可能性大だ。
なお、6日にはリオ・グランデ・ド・スル州でも10月26日に採取されたサンプルからBQ1型株が検出されたと発表された。