ボルソナロ派=NYで最高裁判事ら攻撃=国内でも反民主主義デモ

【既報関連】統一選の決選投票後、ボルソナロ大統領の支持者による反民主主義的な行動は止まらず、14日にはニューヨーク訪問中の最高裁判事達が攻撃される事態が発生。15日にはブラジリアの陸軍本部前でデモ計画中と14日付現地サイトが報じた。
大統領選の結果を不満とするボルソナロ派の抗議行動は、10月30日夜からの幹線道封鎖や、軍関連施設前での軍事介入を求めるデモなどだ。ボルソナロ派の企業家らがこれらの抗議行動を支援している事は既に判明しており、軍の監査では不正は発見できなかったとの報告提出後、3軍の長も行き過ぎた抗議行動を批判する声明を出したが、ボルソナロ派の抗議行動はその後も続いている。
14日に起きたのは、ジョアン・ドリア元サンパウロ州知事の家族が属するグループ主催の企業家リーダーの会議に参加するために訪米中の最高裁判事に対するデモだ。標的となったのはルイス・ロベルト・バローゾ、アレッシャンドレ・デ・モラエス、カルメン・ルシア、リカルド・レヴァンドウスキー、ジルマル・メンデス、ジアス・トフォリの各判事だ。メンデス判事は、選挙結果を認めず、最高裁と選挙高裁を批判し、軍事介入を求める人々を「ヒステリックな狂人」とし、国内の大量のデジタル・ミリシア(民兵)の存在を批判した。
ボルソナロ派は15日も首都にある陸軍本部前でのデモを計画中で、南部、南東部、中西部の8市から参加者を運ぶ無料バスを出すとの案内や、議会、最高裁、大統領官邸を占拠し、軍が態度を決めなければ、改めて共和国宣言を、という呼びかけがSNS上で流れているという。
なお、ブラジリアには9日以降、15日のデモに参加するため、100台以上のトラックやその他の車両が乗り入れており、大統領官邸の軍司令部は、車両が市内の道路を塞ぐのを防ぐという理由で軍事部門の空きスペースの一部を駐車場として割譲。この地域は連邦直轄区交通局と憲兵隊が監督している。