経済省、インフレ予測を下方修正=GDPの成長見込みは不変

経済省の経済政策局(SPE)が17日、2カ月毎の財政報告書を発表し、インフレ率に関する見通しを下方修正したと同日付伯字サイトが報じた。
公式インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)の見通しは、9月発表の6・30%から5・85%に下方修正された。それでも、中銀通貨政策委員会(CMN)が定めた政府目標(中央値3・5%)上限の5%超えは必至だ。今年に入ってからの累積は4・7%増、直近12カ月間の累積は6・47%増となっている。
2023年のIPCAの予測値は4・5%が4・6%に上方修正された。来年の目標の中央値は3・25%で、1・75%~4・75%が許容範囲だ。
また、最低賃金の調整に使う全国消費者物価指数(INPC)の予測値は6%で、前回の値を0・54%ポイント下回った。卸売物価指数と全国建設コスト指数、消費者物価指数からなる総合物価指数(IGP―DI)は6・11%で、9月発表の9・44%や2021年の17・74%を大幅に下回った。
その一方、国内総生産(GDP)の成長見込みは9月と同じ2・7%で据え置かれた。昨年のGDPは前年比で4・6%増の8・7兆レアルだった。
第3四半期の経済活動は第2四半期ほど力強い回復が見られず、減速しているが、SPEは、雇用増や失業率低下、11~12月のサービス業の伸びや投資などに期待し、見通しを据え置いた。下半期の経済活動が減速する事は経済基本金利(Selic)の引き上げ・高止まりなどからも予測されていた。
なお、来年のGDPの成長見込みは2・5%増が2・1%増にと、僅かだが下方修正されたが、2024年の見通しは2・5%で据え置かれている。