前大統領、豪華ホテルに1360万レ支出=公用カードで贅沢三昧か?=PT政権時代の約半分だが

ジャイル・ボルソナロ前大統領(PL/自由党)の任期中の大統領府のコーポレートカード(公用クレジットカード)の支出が、昨年12月19日までに2760万レアルに上っていたことが明らかになった。59種類のカード利用金額中、少なくても1360万レアルは豪華ホテルでの宿泊に費やされていたと12日付エスタード紙などが報じた。
この情報は情報公開法(LAI)に特化した公共データ機関Fiquem Sabendoによるもので、公式データに加え、インターネット上で公開されているデータベースでCNPJや住所などの情報を確認した上で作成されている。
同団体の創設者の一人であるルイス・フェルナンド・トレド氏によると、ボルソナロ政権時代もLAIに基づいて、大統領のコーポレートカードの経費へのアクセスを10回以上要請したが、支出を明らかにすれば大統領や家族が危険にさらされるという理由で拒否されていたという。
コーポレートカードでの支出の上位10位を占める宿泊費の支払先の一つは聖州グアルジャ市のフェハレット・ホテルで、4年間で146万レアルが支払われた。インターネット上で表示されている宿泊料は1日436レアル(プロモーション価格)から940レアルまでだから、平均500レアルとすれば2900人分以上の宿泊費が支払われたことになる。
また、パン屋でも20回にわたって多額の出費があった。リオ・デ・ジャネイロ市のパン屋サンタマルタの支店では最低で880レアル、最高で5万5千レアル(1回平均1万8千レアル)が支出されており、同店は大統領府から計36万2千レアルを受け取った。
重要な経費の中には、2021年10月に前大統領がベネズエラ難民の状況を確認するために訪れたロライマ州ボアビスタの小さなレストランが含まれている一方、昨年9月にロンドンで行われたエリザベス女王の葬儀の際の国外出張の費用は含まれていない。
他にも、アイスクリーム店で62回、合計8万6千レアル、高級料理を楽しむ人達が通うブラジリアのグルメ市場で67万8千レアル、ペットショップや化粧品店、狩猟・釣り具店、定期刊行物、旅行先での衛星放送のアンテナサービスでの出費も確認された。
今回発表された4年間で2760万レアルの支出とは別に、連邦会計監査院(TCU)の報告書は、前大統領が最初2年の任期中だけで、2100万レアルを費やしたことを指摘している。
公表されている過去の政権のデータと比較すると、ルーラ大統領の1期目は2006年末までに2200万レアルを費やし、インフレ補正をすると現在の5500万レアルに相当する。つまりボルソナロ政権の4年間の2倍近い金額だ。
ルーラ2期目の任期中も2200万レアル、ジウマ元大統領の1期目は2450万レアル。その後、ジウマ元大統領とテーメル元大統領の4年間では合計1800万レアルを支出していた。