COP会場候補にベレン市=ルーラ大統領が指名申請

ルーラ大統領が11日、2025年に開催される国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)の会場候補としてパラー州ベレン市を指名し、国連に対しても正式に申請したと発表したと同日付現地サイトが報じた。
ルーラ大統領は大統領選当選直後の昨年11月、法定アマゾン内にある9州の知事達と共にエジプトで開催されたCOP27に参加し、気候変動への取組にブラジルが復帰したと宣言。2025年のCOP30はブラジルでとも呼びかけていた。
11日の発表は、この時の招致要請をより具体的にしたものだ。ベレン市を候補に指名した上で招致申請した事は、同日の午前中にブラジリアで行われたパラー州のエルデル・バルバリョ知事との会合後に発表された。
ルーラ氏は発表にあたり、ベレン市は12日が407周年の記念日だとした後、連邦政府からの贈り物として、外務省がベレン市をCOP30の開催候補地として正式に招致申請したと語った。
気候変動は世界的な関心事で、前政権下での法定アマゾンの森林伐採や森林火災の増加は世界的な懸念事項となっていた。ルーラ氏は11日も、ブラジルが法定アマゾンの保護に再び取り組んでいる事を全世界に向けて示す意味も込め、法定アマゾン内のベレン市を開催候補地として選んだと語り、「みんなで現地に赴き、素晴らしい会議を実現しよう」と呼びかけた。
バルバリョ氏はこれに対し、ベレン市が開催候補地に選ばれた事を感謝し、「パラー州は法定アマゾンについて討議し、環境問題に関する解決法を探すために門戸を開いている」と語っている。
ブラジルは、1992年6月にリオ市で開催された「環境開発に関する国連会議(リオ・サミット)」や、2012年6月にやはり同市で開催されたリオ+20など、環境問題に関する国際会議の開催経験国だが、2019年の環境会議とその準備会議は、18年の大統領選で当選を果たしたボルソナロ氏の意向でキャンセルされていた。