USP女子医学生、約100万レの卒業基金横領=「詐欺被害で窮地に」と弁解
100万レアル近い巨額の大学卒業基金を横領したとして、サンパウロ総合大学(USP)の女子医学生が捜査対象となっている。17日付現地紙、サイトなどが報じている。
捜査を受けているのはアリシア・ドゥディ・ミューレル・ヴェイガ氏(25)で、医学部卒業式費用の積み立て基金92万7千レアルを横領した疑いが持たれている。この基金は学生たちが積み立てていたものだ。各人の積立額は毎月300レアルとされている。
この疑惑に関し、アリシア氏はセンティネル・バンクという銀行から80万レアルに及ぶ詐欺行為の被害に遭ったと主張。そこでこの基金に手を出したと見られている。
アリシア氏はこの件に関してワッツアップで報告。彼女はそこで、横領した基金は主に詐欺の解決をするために弁護士に支払ったといい、大学卒業フェスタを開催するための援助も求めたという。
アリシア氏の行為に対し、同大学卒業委員会は「学生たちが毎月支払ってきた金を思いもよらなかったこのような巨額の引き落としで奪われた。私たちはみな悲しんでいる」との声明を出している。
USP医学部は受験難易度が高く、国内最難関とされている。
市警はアリシア氏の銀行口座の情報などをすでに公開。また、アリシア氏に詐欺を行ったと見られるパラナ州にあるセンティネル・バンクを捜査中だ。
なお、アリシア氏は投資で失敗して失った金を取り戻すため、横領した金の一部で宝くじを購入し、賞金も得ているが、購入額は明かされていない。彼女はコロナ禍の緊急援助も受けていた。