ヴィニシウス=相次ぐ人種差別的ヤジ=スペイン・リーグが訴訟に
スペインのサッカー・リーグ「ラ・リーガ」は、レアル・マドリッドのブラジル人選手ヴィニシウス・ジュニオルに黒人差別のヤジを飛ばしていた男性の身元を確認。裁判所に訴えた。22日付エスタード紙電子版(1)などが報じている。
問題となったのはスペインのパルマ・デ・マヨルカにある「イベロスター・スタジアム」で5日に行われたレアル・マドリッド対マヨルカ戦で、ヴィニシウスに対し「ヴィニシウスは猿」と何度も連呼していたファンの歓声が放送で確認されたことだ。
このヤジを飛ばしたのと同じ人物は18日に行われたマヨルカ対ヴィジャレアル戦でも対戦相手のナイジェリア出身の選手サムエル・チュクウェゼにも同様のヤジを飛ばしていた。
スペインのサッカー界では観客の黒人選手に対する人種差別的なヤジがかねてから問題となっている。ヴィニシウスにはそれが多く、1月にはアトレチコ・マドリッドのファンから、橋の上から彼のユニフォームを着た黒いマネキンをぶら下げられたことが問題となっていた。
ラ・リーガはすでにマヨルカの裁判所にヤジを飛ばした人物を訴えている。
ヴィニシウスは18日のオサスナ戦の後も、シリア、トルコ大地震の犠牲者に黙祷を捧げていた時にオサスナのファンに「ヴィニシウスは死ね」などのヤジを受けた。その後、彼はSNS上で「批判は続くが、踊りは止まらない」と屈しない姿勢を見せた。