22年GDPは2・9%増=上昇するも第4四半期で減速

2日、地理統計院(IBGE)が2022年の国内総生産(GDP)を発表。前年比で2・9%増を記録した。2日付G1サイト(1)などが報じている。
この日に合わせて発表された22年第4四半期のGDPは0・2%減だった。これにより、5期連続の増加傾向が中断された。それでも、パンデミック明けの21年に記録した5・0%増に続く、2年連続での成長となった。
22年のGDP増を支えたのはサービス部門だ。IBGEの会計コーディネーターのレベカ・パリス氏によると「2・9%増のうち、2・44%ポイントを支えたのがサービス部門」という。この部門では「その他のサービス」の11・1%増、「運輸、保管、郵便」の8・4%増をはじめ、すべての項目で上昇を記録した。
工業部門も1・6%増。ここでは「製造」が0・3%減となったが、「光熱、ガス、下水」で10・1%増、「建築」で6・9%増を記録したことで押し上げられた。「21年の電力危機から脱したことがうかがわれる」とパリス氏は分析している。
逆に農業は1・7%減。これは主な輸出品目である「大豆」が天候不良などもあり11・4%減となったのが響いた。
注目すべきは「家計消費支出」で、21年の3・7%増を上回る4・3%増を記録。「パンデミックを本格的に脱した」とパリス氏は見ている。
さらに政府支出が1・5%増、投資が0・9%増、輸出が5・5%増、輸入が0・8%増だった。
だが2023年の予測は、中央銀行フォーカスではGDP0・84%にとどまっている。22年第4半期でサービス部門が0・2%の微増に終わったように、悲観的なものとなっている。背景になっているのはインフレへの懸念や高利子だ。