連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第140話
(二) 子育てとは……年老いた今、昔をふり返れば、子育ては仕事の後になりがちで、一にも二にも仕事が最優先された。美佐子は周囲を囲ったベッドの中に子供を置いて仕事に出て、夕方家に帰ってみれば、子供は泣き疲れて眠っていた、というような状態で、仕事が優先された。子供達の遊ぶ所はバタタ畑の中で、真っ黒に土に汚れて遊んでいた。
学齢期になったらヴァルゼン・グランデの寄宿舎生活で、一ヶ月、一週間と親元を離れて育って行った。幸いに我が家の四人の子供達は余り大きな病気もせずに育ってくれた事には感謝している。この様に寄宿舎生活で親とある距離を置いて暮すのは、子供の独立心を育み親...
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