パラナ=「人種差別で飛行機降ろされた」=有名黒人州議が動画拡散で抗議
パラナ州の黒人州議、レナト・フレイタス氏(労働者党・PT)が、「人種差別で飛行機から降ろされた」として連邦警察を糾弾し、話題を集めている。11日付G1サイト(1)(2)(3)などが報じている。
事件は、今月3日にフレイタス州議がパラナ州フォス・ド・イグアスーから同州ロンドリーナに向かう飛行機の中で離陸直前に起きた。同氏によると、連邦警察官が同氏の許にやってきて、身体検査と持ち物検査を受けた。
警察官はこれを「乗客を任意で選んで行うもの」で、同氏が空港でのプロセスに応じなかったため、機内に乗り込んで同氏を呼び、機外で検査を行ったと説明したが、同州議のスタッフはこの見解を否定。空港の検査官は「連警を呼ぶ」といっただけで、同州議を放置したため、数分間待っても誰も来ないのを見て、機内に向かったと説明。声明には、同州議に違法行為はなく、義務を怠ったのは検査を行わなかったのは空港の警備員だとしている。
同州議は一部始終を録画してネット上で拡散。降ろされたのは自分ひとりで、人種差別行為だとしてフォロワーたちに訴えたため、騒ぎが広がった。
フレイタス氏はクリチーバ市議だった22年2月、リオで起こったコンゴ移民殺害事件に抗議し、市内の教会で抗議活動を行った際、「破壊行為を行った」として罷免処分をうけ、最高裁判断で任期を回復した経験を持つ。昨年10月の選挙でパラナ州議に当選していた。