site.title

家族農支援計画=南大河の農家に返済割引=干ばつによる被害を鑑み

2023年5月18日

干ばつ共存プログラムについて語るエデガル・プレット国家配給公社総裁(中央、Walter Campanato/Agencia Brasil)
干ばつ共存プログラムについて語るエデガル・プレット国家配給公社総裁(中央、Walter Campanato/Agencia Brasil)

 連邦政府が16日、家族農支援計画(Pronaf)から融資を受けたが、返済が困難な南大河(リオ・グランデ・ド・スル)州の農家約3万6千世帯に対し、2億3千万レアルを支援すると発表したと16日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
 この措置はルーラ大統領が署名した大統領令に盛り込まれており、今年1~12月に支払われるはずの分割返済分の全てに25%の割引が適用される。対象は農業保険に加入していない南大河州の農家だ。同州の農家は3年連続で干ばつの被害を受けており、農業保険に加入していない農家から支援要請が出ていた。
 パウロ・テイシェイラ農業開発相は大統領府での会合後、「酪農農家は農業保険に加入しておらず、加入も困難であるため、期限が過ぎた分も含めた分割返済に対して25%の割引を行う」ことと、そのための資金は総額2億3千万レアルとすることを発表した。農業保険加入者は干ばつによる損失分も補償されているため、対象外となる。
 割引額は予算移行によって連邦政府が賄うことになっており、五つの銀行とも合意済みだ。農業開発・家族農業省によると、1回の割引額の上限は1万2千レアルだという。
 同州の干ばつは深刻で、2月には閣僚団が訪問・視察を行い、3年間連続で干ばつ被害を受けた自治体約300に対し、4億3千万レアルの支援を発表した。この時の支援は、飲料水や食料、設備の購入、その他の緊急措置を導入するために使われた。
 連邦政府は分割返済金の割引に加え、干ばつ共存プログラムを構築することも発表した。干ばつは再発しており、危機の瞬間に備えた公共政策を事前に準備しておく方針だ。
 国家配給公社のエデガル・プレット総裁は、「私達はこれからも干ばつと共存して行くことになるだろう。連邦政府は干ばつと共存するための恒久的な政策を準備し、降雨時に水を確保するために予算を確保し、投資や工事を行う。これらのことを前もって準備しておけば、干ばつ被害も甚大なものとならなくて済む」と語っている。
 テイシェイラ農業開発相は、同州内での農地改革による定住者のためのクレジットにも言及。クレジット総額は3億レアルで、5千万レアルは、定住世帯1万世帯への第2回目のクレジット(各世帯5千レアルで90%の割引)に充てられる。残りの2億5千万レアルは、農業生産用のマイクロクレジットとして、より脆弱で年収が2万3千レアルまでの農家4万世帯に貸し付けられる。貸付上限は6千レアル、返済期限は2年間で返済金利は年0・5%、非デフォルトボーナスは25%だ。
 社会開発・家庭・飢餓との闘い省は、地域の低所得世帯に2400万レアルを割り当てており、農村開発プログラムに登録済みの小規模農家には最大で2400レアルを支払っている。


【16日の市況】8取引セッション高を中断して Ibovespaは調整と米国に引っ張られて0.77%下落、ドルは1.12%上昇して4.94レアルに前の記事 【16日の市況】8取引セッション高を中断して Ibovespaは調整と米国に引っ張られて0.77%下落、ドルは1.12%上昇して4.94レアルにエクアドル=大統領が議会解散を宣言=自身の罷免回避が目的次の記事エクアドル=大統領が議会解散を宣言=自身の罷免回避が目的
Loading...