TRF4=ラヴァ・ジャット判事を解任=モロに不利な証言聴取の最中=ルーラ寄り判断で注目の人物
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連邦第4地域裁(TRF4)審議会は22日、パラナ州連邦地裁でラヴァ・ジャット作戦(LJ)を担当していたエドゥアルド・アッピオ判事を解任した。解任を求めたのはTRF4判事でもあるマルセロ・マルセッリ氏だった。同氏の息子はLJ元担当判事のセルジオ・モロ氏の法律事務所の共同経営者(ソーシオ)で、アッピオ判事はモロ氏に不利な証言をしているLJ被告のタクラ・ドゥラン氏の証言聴取などを進めている最中だった。22日付G1サイト(1)などが報じている。
マルセッリ氏がアッピオ判事のJL担当からの解任を求めたのは、アッピオ判事が同氏の息子のジョアン氏に威嚇的な電話を行ったためだという。
その電話は非通知で、電話をかけてきた人物は、連邦地裁保健部門のフェルナンド・ゴンサウヴェス・ピニェイロだと名乗ったが、それに該当する人物はいないという。その人物はジョアン氏とマルセッリ氏が親子であることを確認するために個人記録を持ち出し、威嚇的な発言も行ったとされている。
TRF4は電話の主の声がアッピオ氏の声に酷似しているとして連警に鑑定を依頼。連警もこの声をアッピオ氏の可能性が強いとの報告を提出したため、LJ担当から外したという。
アッピオ判事は3月から、LJでセルジオ・モロ判事(当時)から収賄容疑で逮捕命令を受けたブレヒト社の弁護士タクラ・ドゥラン氏が主張している「モロ氏に近い弁護士から逮捕逃れのための賄賂の支払いを命じられた」との嫌疑に関する供述の聴取を行っていた。
マルセッリ氏は4月にTRF判事として、モロ判事が以前出したがアッピオ判事が解いていたタクラ氏への逮捕命令を復活させる判断を行い、話題となっていた。その時にジョアン氏がモロ氏のソーシオであることや、モロ氏の娘のジュリアさんの恋人であることなども報じられ、LJ関連の裁判の担当を降りていた。
TRF4がアッピオ判事に不利な判断をしたのはこれが初めてではない。3月、同判事はLJで100年を超える実刑を宣告されながらも報奨付証言を行い、数年間で半拘禁制(セミ・アベルト)となっていた主犯格の闇ブローカー、アルベルト・ユセフ氏の逮捕を命じたが、数日後にTRF4が釈放を命じた。
5月には、ルーラ政権の元官房長官でLJで逮捕されたアントニオ・パロッシ氏がLJの捜査で職権乱用や拷問があったと主張し、アッピオ判事に証言する予定でいたところ、TRF4がこれを禁じていた。
TRF4は2018年にルーラ氏の収賄容疑などで有罪判決を出し、同氏を実刑に導いた第2審の裁判所だ。だが、その裁判の判事に友人がいたなど、兼ねてからモロ氏との関係の近さが指摘されていた。ヴァザ・ジャット報道では、パラナ州連邦検察のLJ班がモロ氏のあだ名の「ルッソ(ロシア人)」にちなみ、TRF4を「クレムリン」と呼んでいたことが明らかになっている。
一方のアッピオ判事はルーラ氏寄りの判断をすることが注目されていた。22日にはグローボニュースの取材で個人の暗証番号に「LUL22」を使っていたことを問われ、「ルーラ氏が実刑を受けた際の抗議としてのものだ」と語ったばかりで、先週、下議を罷免されたばかりのLJ元検察主任デルタン・ダラグノル氏がネット上で糾弾していた。