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ルーラ=MP修正にも「全ては正常」=原案通りに戻す意向も表明

2023年5月27日

マリーナ氏やグアジャジャラ氏が大統領との会談に臨むと報じる26日付G1サイトの記事の一部
マリーナ氏やグアジャジャラ氏が大統領との会談に臨むと報じる26日付G1サイトの記事の一部

 【既報関連】24日の両院合同特別委員会が組織編成のための暫定令(MP)を修正・承認したことで政府が議会に敗北との報道が出たが、ルーラ大統領は「全ては正常」とした。また、マリーナ・シルヴァ環境相やソニア・グアジャジャラ先住民相らとの会合後、原案通りに戻す意向を表明したと26日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)が報じた。
 24日に承認されたMPは、環境省傘下の水資源関連機関二つと農村環境登録局を地域統合開発省、都市省、公共サービス管理革新省に、先住民省傘下の国立先住民族保護財団(Funai)を法務省に移すことなどを含んでいる。同MPは上下両院の承認が必要な上、失効間近で修正撤回は困難と見られているが、連邦政府は26日、撤回を試みる意向を表明した。
 環境相と先住民相は24~25日、省が骨抜きにされたと嘆き、法定アマゾンの森林破壊や先住民の人権問題など、国際的にも騒がれた案件の今後や国際社会での信用喪失への懸念を示した。
 他方、連邦議会は国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)が拒んだフォス・ド・アマゾナス盆地の油田探査用採掘許可に向けて圧力をかける、マッタ・アトランチカ(大西洋岸森林)関連のMPも変更・承認するなど、マリーナ氏や環境保護活動家らの神経を逆なでするような行動を繰り返している。
 また、議員割当金(通称・秘密予算)の実質復活といえるような巨額の議員割当金がこれらのMP審議のために支出されたことで、政府敗北と見る向きも強い。
 ルーラ氏は「世界が終わったかのようだ」との言葉で政府敗北報道を批判し、「全ては正常」「連邦政府は政治上のことで驚いてはならない」と語って平静を装ったが、26日に環境相や先住民相、ルイ・コスタ官房長官、アレシャンドレ・パジーリャ渉外室長官、エステル・ドゥエック公共サービス管理革新相らを集めた会合を開催。26日付アジェンシア・ブラジル報道によれば、会合後にパジーリャ氏は、原案通りに戻すよう努めるが司法的処置は取らず議会との対話を尊重すると強調、ルーラ氏も25日の演説で「変更を最小限に抑え、議会との対話を維持する」と述べた。
 一部では油田探査問題での政府内の足並みの乱れなどからマリーナ氏辞任の可能性を囁く声も出ていたが、同相は、状況は非常に困難だが、政権に残り、環境や民主主義への攻撃に対抗することが必要とし、辞任の可能性を否定した。


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