site.title

農業支援の作付計画2種発表=過去最高の総額4356億レ

2023年6月30日

作付計画発表セレモニー(27日、Ministério do Meio Ambiente e Mudança do Clima)
作付計画発表セレモニー(27日、Ministério do Meio Ambiente e Mudança do Clima)

 連邦政府が27、28日に農家やアグロビジネス支援のための作付計画(プラノ・サフラ)23/24農年版を発表したと27~28日付マネー・タイムスなど(1)(2)(3)が報じた。

作付計画発表セレモニーでのルーラ大統領(Ministério do Meio Ambiente e Mudança do Clima)
作付計画発表セレモニーでのルーラ大統領(Ministério do Meio Ambiente e Mudança do Clima)

 27日発表分は、中規模農家向け国家支援プログラム(Pronamp)の対象農家や大規模農家、農協など向けのクレジットに関するもので、3640億レアルという額は、22/23農年の2871・6億レを26・8%上回り、同計画導入以来の新記録だ。
 23/24農年の作付計画には、牧草地回復のための資金の貸付金利引き下げ、環境面から考えてより持続可能な生産システムを採用する生産者への報奨金などが盛り込まれており、アグリビジネス用の資金調達とマーケティングには前農年比26%増の2721・2億レ、投資には28%増の921億レが割り当てられる。
 27日付フォーリャ紙(4)などによると、今回の計画の特徴の一つは脱炭素化への取り組みで、持続可能性を高めるための社会環境指数システムや監視プロセスを導入し、クレジット利用者の脱炭素化への取り組みの実践状況や効果を測定。その結果を返済金利に反映させるなどして、気候変動対策も考慮した支援の形をとる。
 こうした観点は28日発表の家族農向け国家支援プログラム(Pronaf)の作付計画でも同様で、昨農年比で34%増の716億レという最大規模のクレジットを提供。家族農向けには、公共購入、技術支援、農村拡張、作付保証、社会生物多様性製品の最低価格保証政策(PGPM‐Bio)、プロアグロ・マイスといった措置も講じられており、投資総額は777億レに達する。
 28日付アジェンシア・ブラジル(5)などによれば、家族農向け計画では食の安全確保に不可欠な米やフェイジョン、トマト、キャサバ、牛乳、卵といった食品生産農家への金利の4%への引き下げ、有機製品や社会生物多様性、バイオ経済、アグロエコロジーに重点を置いて健康的な食品の持続可能な生産に取り組む家族農家への低利息(資金調達で年3%、投資で同4%)の適用も定めている。
 低所得の家族農向け支援計画(Pronaf B)のマイクロクレジットは、対象の世帯年収が2・3万レから4万レに、融資限度額も6千レが1万レに拡大される。また、北部地域の負債の割引率は25%が40%に引き上げられる。
 27日付フォーリャ紙(6)(7)によると、カルロス・ファヴァロ農務相は27日、作付計画発表で「ルーラ大統領は農業界から歓迎されるようになる」と語ったが、農業界からは既に、投資規模や返済金利などに不満の声が出ているようだ。


「アフリカ人やブラジル人は猿以下」=ガイエル下議の人種差別発言で大騒動前の記事 「アフリカ人やブラジル人は猿以下」=ガイエル下議の人種差別発言で大騒動選挙高裁=前大統領被選挙権は剥奪目前=有罪票が優勢、残りは30日に=副大統領候補の無罪ほぼ確実次の記事選挙高裁=前大統領被選挙権は剥奪目前=有罪票が優勢、残りは30日に=副大統領候補の無罪ほぼ確実
Loading...