ハッカーのネット容疑者、国防省の投票機質問状を監修か=前大統領「侵入できるか?」
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【既報関連】2日に行われた連邦警察の3FA作戦で再逮捕されたハッカー、ヴァルテル・デルガッチ・ネット容疑者に関し、同容疑者が国防省の投票システムに関する会議に呼ばれて参加していたことや、ボルソナロ前大統領から選挙システムへの侵入の可能性を尋ねられたことなどの疑惑などが浮上した。2日付G1サイト(1)やカルタ・カピタル(2)などが報じている。
デルガッチ氏が逮捕された直接の嫌疑は国家法務審議会(CNJ)のコンピューターに侵入し、アレッシャンドレ・デ・モラエス選挙高裁長官に対する偽造の逮捕請求を差し込んだとの疑惑だ。
だが、同氏は、2日に家宅捜査を受けたカルラ・ザンベッリ下議(PL・自由党)と共に予てから、大統領選で投票システムへの侵入を試みた疑いや、モラエス選挙高裁長官にハッキングを試み、ボルソナロ氏を不利な状態に追い込もうとする発言を見つけ出してそれを元に逮捕させようと試みた疑いなどを持たれていた。
デルガッチ容疑者逮捕後、担当弁護士のアリオヴァルド・モレイラ氏はグローボニュースの番組に出演し、予てからの疑惑について弁明した。同弁護士によると、デルガッチ氏は昨年の大統領選の際、「電子投票機の信頼性について話し合う国防省の会議にも数回参加した。彼はそこで相談に応えていたが、同時にシステムに侵入する依頼も受けていたようだ」という。
デルガッチ氏が昨年の8月頃、国防省に出入りしていたことは同年11月のヴェージャ誌の報道(3)でも明らかになっている。
モレイラ弁護士はさらに、国防省が選挙高裁に対し、「電子投票システムへの疑問」と題するレポートを出した際の監修者や、モラエス判事への偽の逮捕令状を出すというアイデアを出したのはデルガッチ氏だったとも語っている。
また、CNNブラジル(4)などは、デルガッチ容疑者が7月に行った連邦警察での証言で、「大統領官邸に呼ばれた際、投票機に侵入できるかを尋ねられた」と語っていたことも報じた。同容疑者が「アクセスは選挙高裁本部にしか権限がなく、そこに行けなかったからできなかった」と公聴会で証言していたと伝えられている。
この件でボルソナロ氏は弁護士を通じ、デルガッチ氏と会ったことは認めたが、会議では何も話していないと語っている。
2日付フォーリャ紙(5)が報じているように、連邦警察もこの日、ザンベッリ下議に近い人物がデルガッチ氏に1万3500レアルをPix送金していたことを公表した。同日付CNNブラジル(6)はザンベッリ氏はこれに対し、「個人サイト作成に関するものだ」と語っているが、デルガッチ容疑者は連警での証言で、ザンベッリ氏からモラエス長官のハッキングを頼まれたと語っていた。