干ばつ=水力発電所が操業停止=イルカの大量死も発生

【既報関連】干ばつのため、アマゾニア州の非常事態宣言市の数が増えているが、干ばつの影響はロンドニア州でも深刻で、マデイラ川に設けられたサントアントニオ水力発電所が機能停止となったと2日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)が報じた。 サントアントニオ発電所は国内最大級で、50基のタービンにより、3568メガワット(MW)の発電能力を持っている。だが、現在は干ばつのでマデイラ川の流量が例年の平均の50%まで落ちており、安全操業のための最低水準を割り込んだため、操業を停止せざるを得なくなった。
同発電所が完全に操業を停止するのは2度目だが、前回の2014年は今回とは逆で、ロンドニア州とアマゾニア州を流れるアマゾン川の主要支流の一つのマデイラ川が歴史的な洪水を起こして運転停止となった。
なお、アマゾナス州内で干ばつによる非常宣言を行った市は毎日のように増えており、3日には23市に達している。
また、干ばつが厳しくなった頃から頻繁に観察されているのがアマゾナス州内陸部のテフェ湖で見つかるアカイルカやトゥクシイルカなどの死体急増だ。9月29日付G1サイトなど(4)(5)(6)(7)によると、9月23~29日だけで100頭を超え、その後も発見が続いている。9月30日付エスタード紙サイトなど(8)(9)(10)によると、専門家は干ばつで生息水域が減った上、水温が40度を超えていることなども含め、死因を調査中だという。