高等裁=コーロル氏の中止訴え却下=父の隠し子疑惑のDNA鑑定
父アルノン・デ・メロ氏の遺骨のDNA鑑定を止めさせようとフェルナンド・コーロル氏(元大統領)が求めていた訴訟を、高等裁判所は却下した。アルノン氏を実の父親と主張する人物の訴訟に有利な判決となった。4日付フォーリャ紙(1)が報じている。
コーロル氏の父のアルノン氏は元上議で、1983年に亡くなっているが、1974年生まれの男性が、「母が電話公社のオペレーターをしていた時代にアルノン氏と関係を持っていた」として、自分はアルノン氏の息子であると主張。2006年からDNA鑑定を求めて訴訟を起こしていた。
コーロル氏や家族は男性の主張を認めず、鑑定を認める判決が出た後も、個人の尊厳擁護などを理由として、鑑定を差し止めるための異議申し立てを行っていた。だが、高等裁判所第3法廷は満場一致でコーロル氏の異議申し立てを拒否し、取り下げた。
報告官を務めたマウロ・リベイロ判事は、「法的手続きとして合法であり、道義上も認められるべき」として、鑑定を認めた下級裁判所の判決を支持した。
コーロル氏らは今回の判決を不服としており、コーロル氏の弁護士は最高裁に上告する意向を示している。
仮に鑑定が認められれば、アルノン氏の遺骨を掘り起こしての作業となる。