アマゾナス州=121年間で最悪の干ばつ=部品不足や休暇前倒し続発

北部の干ばつは深刻化する一方で、16日にはアマゾナス州マナウス市内で測るネグロ川の水位が13・59メートルを記録。観測開始以来の121年間で最悪の干ばつとなったと同日付G1サイト(1)(2)が報じた。同川の水位観測は1902年に始まり、従来の記録では、13・63メートまで水位が低下した2010年10月24日が最悪とされていた。
今年の干ばつは1月まで続くとされるが、ネグロ川の水位は既に2010年を下回り、ネグロ川は実質的に消滅。現在は、川の代わりに砂州と小さな水の流れが見えるだけだ。同市は9月末に非常事態を宣言したが、その時の水位は16メートル超だった。
マナウス市のように水運に依存している所では干ばつが経済活動にも直接・間接の影響を与えることは7日付ポデール340サイト(3)でも指摘していたが、それがより現実味を増している。
13日付G1サイトなど(4)(5)(6)は、貨物船のキャンセルで食料や部品不足が起き、集団休暇の前倒しや解雇まで起きていると報じている。
一例は、Flexインドゥストリエスで、休暇から戻るはずだった青年が解雇を言い渡されたり、集団休暇前倒しを命じられたりし、約230人に原材料不足の影響が出ている。モト・ホンダ・ダ・アマゾニアも、ネジ不足でバイクの生産物流部門の業務が数分間停止した。
また、食料や水といった基本的な消耗品の不足と価格上昇は、生活維持を困難とし、インフレ圧力にもなっている。