シルヴィネイ容疑者=ヒトラーやムッソリーニの写真=携帯電話の中から発見される
1月8日の三権中枢施設襲撃事件に関する両院合同の議会調査委員会(CPMI)の捜査対象でもある、元連邦道路警察長官のシルヴィネイ・ヴァスケス容疑者の携帯電話の中から、ヒトラーやムッソリーニ、自身が独立記念日にボルソナロ前大統領夫妻と写った写真などが見つかった。16日付グローボ紙(1)やカルタ・カピタル(2)が報じている。
シルヴィネイ容疑者は昨年の大統領選の決選投票の日に、ルーラ氏の投票者を不利にするべく、選挙高裁が禁じていた幹線道路の取り締まりを強行し、今年8月に逮捕されていたが、連邦警察はその時に押収した同容疑者の携帯電話の中身について発表した。
それによると、そこにはヒトラーがナチス情報相のゲベッルスと写ったものや、ムッソリーニの処刑の写真といったナチズムやファシズムに関するものや、自身が昨年9月の独立200周年記念日にボルソナロ夫妻と写った写真、さらに自身がバズーカ砲を抱えた写真などが出てきたという。
また、決選投票日の道路取り締まりの際、同容疑者がボルソナロ氏の支持者を取り締まろうとした警察官を罵倒する録音もあったという。
連警によると、これらの写真が同容疑者から他の人に送られたなどの痕跡はないという。
シルヴィネイ容疑者の弁護士は、これらの写真の存在は知らなかったといい、「シルヴィネイ氏は差別主義者ではなく、黒人にも友人が多い」との声明を出している。
携帯電話の内容はCPMIにも届けられたが、最高裁の決定により、17日に検討された最終報告書で使用することはできないという。