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静脈血栓症の入院者増加=1日に約165人が入院?

2023年11月8日

検査中の静脈血栓症患者(©Divulgacao/TV Brasil)
検査中の静脈血栓症患者(©Divulgacao/TV Brasil)

 ブラジル血管外科学会(SBACV)が6日、ブラジルでは2012年1月~2023年8月に48万9509人が静脈血栓症(trombose venosa)の治療のために入院したと発表したと同日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
 保健省のデータを利用した調査によると、今年1~8月は公的ネットワークだけで毎日平均約165人が入院していたことが判明した。
 SBACVでは、静脈血栓症は運動や体重管理などの簡単な対策によって防ぐことができるとし、ブラジル人は血管の健康に関連した日常的なケアが必要だと強調している。
 静脈血栓症は、下肢などの静脈内に血栓ができ、心血管系の血流が妨げられることで発生する。主な症状は紫色または赤みを帯びた斑点や不快感、痛み、腫れで、肺塞栓症などのより深刻な臨床症状を引き起こし得る。
 深部静脈で血栓ができた場合は深部静脈血栓症、表皮に近い部分の静脈で発生した場合は表在血栓静脈炎と呼ばれる。表在皮膚にある静脈で血栓が起きると、痛みや腫れ・発赤などの症状が出るが、血栓は数日で消失し、後遺症も残りにくい。だが、大腿静脈のように太い深部静脈に血栓ができると、心臓や肺に移動し、肺塞栓症や深部静脈血栓症などの重篤な疾患に至る可能性があり、呼吸困難など、緊急治療を必要とする事態も生じ得る。血栓性静脈炎は下腿に起きることが多く、炎症が進むと、発赤や腫れに加え、難治性の潰瘍ができることもある。
 血栓ができる原因は、血管にダメージが起きた場合、がんや腎炎、肝疾患の患者、妊婦や経口避妊薬服用者、喫煙者のように血液が固まりやすい状態の場合、長期間の静脈カテーテル留置などで、下肢に静脈瘤があると血栓性静脈炎を合併することも多い。
 年毎の集計では、2019年の4万5216人が最多だった。また、統一医療保健システム(SUS)で治療を受けた人が最も多いのは南東部で、25万8658人(53%)が入院。北部は最少で、2万5193人が入院している。
 また、今年1~8月の1日平均165人という数字は統計開始以来、最多だ。これまでの最多は2019年の1日平均126人強だった。
 州別入院者数最多はサンパウロ州の13万1446人で、ミナス・ジェライス州7万7823人、パラナ州4万4477人、リオ・グランデ・ド・スル州4万603人と続く。入院者最少はロライマ州の485人で、アクレ州1087人、トカンチンス州1527人と続く。
 肺塞栓症は、血栓症の診断や治療が遅れ、静脈内を流れて肺に到達した血栓が酸素供給を損なう塞栓を形成することで起こる。酸素不足で損なわれた肺の部分は回復不能で、死に至る可能性がある。
 調査では肺塞栓症で入院した患者が12万2047人に及ぶことも判明した。地域別入院者最多は南東部の5万6065人で、南部2万6687人、北東部1万2756人、中西部7907人、北部1745人と続く。
 人口最多のサンパウロ州は肺塞栓症での入院者数でも最多の3万664人を記録。以下、ミナス州1万9771人、リオ・グランデ・ド・スル州9542人、パラナ州7707人と続く。入院者最少はアマパー州の52人で、ロライマ州61人、アクレ州69人と続いている。


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