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サンパウロ州=猩紅熱が流行状態に=内陸部では3型デング熱も

2023年11月29日

 パンデミックによる孤立状態の中で免疫力が低下したことなどで、サンパウロ州で猩紅熱(escarlatina)が流行状態にあると25日付G1サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
 猩紅熱はA群溶血性連鎖球菌(A群溶連菌)という細菌の一種による感染症で、急な発熱や咽頭炎、扁桃炎の後、舌が苺状(ポ語ではフランボエーザ様)に赤く腫れ、全身に鮮紅色の発疹が出る、扁桃に白い膜のような膿が付着し、吐き気や嘔吐、不屈などの消化器症状を起こすこともある。発疹は全身に広がった後、1週間目頃から皮がむけ始める(落屑)。体幹や四肢では色素沈着も起こり得る。
 患者は10歳未満児が多く、近年はペニシリン系の抗生物質内服で重症化する前に治る例が多い。自然治癒する例もあるが、治療が不十分だと腎臓や心臓に炎症が起きるリウマチ熱を起こし得る。
 サンパウロ州保健局によると、22年の患者急増は4件だけだったが今年は8月9件、9月6件、10月10件など、計31件起きている。
 17日付フォーリャ紙(4)によれば、流行状態はサンパウロ州だけではなく、ミナス州ベロ・オリゾンテでは10月までに医療機関が872人に対応。昨年の総数は325人だから、やはり急増中だ。
 25日付G1サイトなど(5)(6)(7)によると、暑さのため、デング熱やジカ熱、チクングニヤ熱の患者も増加中だ。特に注意が必要なのは、3型デング熱が報告されているサンパウロ州内陸部ヴォツポランガだ。罹患者の症状が強いために行われた調査では少なくとも3例が確認されている。1型や2型に感染経験がある人が3型に感染すると重症化し、出血性デング熱を起こすこともあるので要注意だ。


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