ルーラ、路上生活者プログラムを裁可=資格奨学金も同時に創設
ルーラ大統領は17日、路上生活者に対する職業訓練プログラムに関する法令を裁可した。同日付G1サイト(1)が報じている。
同法令は、「路上生活者のための尊厳ある労働と市民権に関する国家政策(PNTC Pop Rua)」を確立するためのものだ。この政策はエリカ・ヒルトン下議(社会主義自由党・PSOL)の発案によるもので、オルランド・シルヴァ下議(ブラジル共産党・PCdoB)が差し替えた内容で、23年10月に下院、12月に上院で承認された。
同法令によると、このプログラムは路上生活者の仕事や収入、職業訓練、学歴向上に対する人権を促進することを目指している。
このプロジェクトでは、専門資格講座への参加や教育レベルの向上を希望する人向けの資格奨学金も創設する。これは、対象者が職能教育などを受けるために必要な交通費や食費を賄うためのものだ。
具体的な金額はまだ明らかにされていないが、この奨学金の受給で他の生活扶助などが打ち切られることはない。
この政策に参加する連邦自治体には、「カット・ルア」と呼ばれる、路上生活の労働者支援センターを設立することも義務付けられる。このセンターは路上生活の労働者の登録や収容、労働市場への再統合などの責任を負うことになる。
人権省の統計発表では、ブラジルでは1千人に1人が路上生活者だという。