チリ＝森林火災の原因の一つ？＝放火の疑いで２人を逮捕

　チリ中部パルパライソ州で発生し、５日朝までに少なくとも１１２人の死亡が確認されたとされる森林火災で、チリ警察が火災の原因となった火事を引き起こした容疑者２人を逮捕したと５日付ｉｇサイト（１）が報じた。
　５日付アジェンシア・ブラジルなど（２）（３）によると、２日に発生した火災は、３日の時点で５１人の死者を出したが、その後も、火災に巻き込まれた家屋や斜面などから遺体の回収が続いており、５日朝の時点では少なくとも１１２人死亡と報じられている。また、約４０カ所で消火活動が続き、現在も２５０人前後が行方不明とされており、死者は増える可能性がある。
　観光客に人気がある沿岸都市のバルパライソやヴィニャ・デル・マルでも焼けた家屋や車、焼け跡で何かを探す住民の姿などが報じられ、被害の大きさをうかがわせている。
　ガブリエル・ボリッチ大統領は４日に非常事態を宣言。被害が最も大きかったヴィニャ・デル・マルなどに外出禁止令を出す一方、２日に派遣された消防士１４００人による延焼阻止や空き巣狙いの防止支援のため、兵士１３００人を動員。この時点の死者は９９人だった。
　また、５日付ｉｇサイト（１）によれば、５日にはヴィニャ・デル・マルで、森林火災の主要な火元となった火災を引き起こした疑いのある人物２人が逮捕された。二人の犯罪行為は同市植物園上空での哨戒中に発見されたという。