サンパウロ市=新型コロナの感染者急増=第6週は3倍超の3443人
サンパウロ市保健局によると、感染学上の第6週(4~10日)の新型コロナの新規感染者は3443人で、感染学上の第1週(23年12月31日~1月6日)の881人の3倍以上だったと14日付エスタード紙(1)が報じた。
感染症学者のダヴィド・ウィプ氏によると、検査の殆どは自宅で行われ、政府には報告されていないため、保健機関が示す数値は実際よりも低い傾向があるという。このことは実数はもっと多い可能性を示している。
アルベルト・アインシュタイン病院の感染症専門医のエミイ・ゴウベイア氏によると、最近の新型コロナの感染者増加は、23年末にブラジルに入ってきたオミクロン株の下位変異株であるJN.1型による感染拡大を反映しているという。
ブラジル感染症学会の感染症専門医、レナト・クリンバウム氏は、カーニバルで全国的に状況悪化と予測しているが、多くの人はパンデミックの最中にウイルスに接触しているし、ワクチン接種も受けているから、感染者数の増加がそのまま、重篤な症例の増加をもたらすことはないと見ている。
なお、ブラジルではデング熱も流行状態にある。デング熱と新型コロナは発熱や体の痛みなどの似通った症状も見せるため、感染が疑われる時は早めに診察を受け、検査を行うことも勧められている。デング熱だと思っていたら新型コロナだった人や両方に同時感染した例もあるので、素人判断は避けた方が安全だ。