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連警=クーデター疑惑で一斉聴取=前大統領と軍人は黙秘貫く=注目集まる25日抗議行動

2024年2月24日

デモを呼びかけるボルソナロ氏(Jorge Araujo/Fotos Publicas)
デモを呼びかけるボルソナロ氏(Jorge Araujo/Fotos Publicas)

 22日午後、「テンプス・ヴェリタティス作戦」後の捜査に基づき、ボルソナロ前大統領や前政権の主要閣僚、軍人らが連邦警察に召喚され、事情聴取を受けたが、大半が黙秘権を行使した。ボルソナロ氏は連警には黙秘を貫く一方で、捜査中のデリケートな時期だけに、25日のサンパウロ市抗議活動で何を訴えるのかに注目が集まっている。22日付CNNブラジル(1)やフォーリャ紙(2)(4)(5)などが報じている。
 22日はボルソナロ前大統領をはじめ20人以上が連警に召喚され、同じ時間に事情聴取を受けたが、ボルソナロ氏が4分で終わったのをはじめ、大半が黙秘権を行使した。
 黙秘権を使ったのは、22年大統領選でボルソナロ氏の副候補だったヴァルデル・ブラガ・ネット氏、元海軍司令官のアルミール・ガルニエル氏、元国防相のパウロ・セルジオ・ノゲイラ氏、元大統領府秘書室長官のマリオ・フェルナンデス氏、陸軍のロナルド・フェレイラ・デ・アラウージョ・ジュニオル氏らの軍関係者だった。
 だが、アンデルソン・トレス元法相、ボルソナロ氏所属の自由党(PL)党首のヴァルデマール・コスタ氏、ボルソナロ氏の元側近だったテルシオ・アルナウド・トマス氏は事情聴取に応じ、供述を行っている。
 その後の捜査に影響しないよう、供述内容は明らかにされていないが、トレス氏が5時間、ヴァルデマール氏が2時間にわたり、大統領選の結果を不服としたクーデターの嫌疑についての質問に答えている。テルシオ氏はボルソナロ政権時代に前大統領次男のカルロス氏と共に、非公式の通信機関「憎悪部隊」を率いていた人物だ。
 また、ボルソナロ前大統領元側近の陸軍予備役で、現在は逮捕中のマルセロ・カマラ氏は、弁護士が帯同できなかったことを理由に事情聴取に応じなかった。
 今回の事情聴取は、口裏を合わせられないように同じ時間に別々の部屋や場所で供述を取るという形がとられ、矛盾する内容があった場合は、該当者同士で対面証言を行う予定だったが、半数以上が黙秘した。
 だが、連警は既に、軍内部でクーデターを起こそうとした幾つかの動きも捉えている。23日付メトロポレス(3)によると、その一つはジオヴァニ・パジニ氏とアレッシャンドレ・カスティーリョ・ビテンコート・ダ・シルヴァ氏という2人の陸軍大佐の存在だという。この二人はマルコ・アントニオ・フレイレ・ゴメス司令官(当時)に文書を送り、ボルソナロ氏を大統領に留めるためのクーデターを起こすことを嘆願したとされている。それは、前大統領元側近のマウロ・シジ容疑者が22年11月28日に受けたメッセージで確認されている。
 また、フォーリャ紙によると、連警はブラガ・ネット氏に関しても、クーデターに気後れする軍司令官を罵ったこと以外の、新たなクーデター関与疑惑の証拠をつかんでいるという。それは、国防省が22年大統領選の際に票の監査を行うよう強く迫ったのは、その年の3月まで国防相だったブラガ・ネット氏が背後で命じていたというものだ。
 こうした中、ボルソナロ氏は25日にサンパウロ市パウリスタ大通りで抗議デモを行う予定だ。同氏はCBNラジオの取材でクーデター画策疑惑を否定し、このデモも平和的なものだと主張している。
 だが、キリスト教大学サンパウロ市校(PUC―SP)のクラウジオ・ラングロイヴァ教授が語るように、捜査対象となっている最中の抗議活動は逮捕につながる可能性があり、危険性を懸念する専門家の声もある。


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