サンパウロ市地下鉄=20号線の構想巡って物議=富裕地区住人が環境破壊訴え
今後建設予定のサンパウロ市地下鉄の路線を巡り、サンパウロ市西部の富裕住宅地ジャルジンス住人が「生活環境が破壊されてしまう」と反対している。12日付フォーリャ紙(1)が報じている。
これはサンパウロ市地下鉄20号線に抗議する発言だ。同線はまだ提案段階で、具体的にいつ出来るかなどは明らかにされていないが、2023年のプラノ・ジレトールで明らかにされた計画では、同線は市西部のラッパ地区からサンパウロ市を中央よりやや南寄りに横切り、大サンパウロ市圏ABC地区のサンベルナルド・ド・カンポ、さらにサントアンドレに至るという構想となっている。
だが、ジャルジンスの住人が同線建設に反対であることを表明している。それは、この線が作られる場合、住宅が密集し、高層ビルが立ち並ぶ地域を線路が横切ることになる。
住人がさらに懸念を示している点は、駅の換気用のシャフトと非常口が、住人の憩いの場として愛されているガストン・ヴィジガル(別名オーヴォ)広場とモルンガバ広場の間に建設されると見られていることだ。
サンパウロ市地下鉄を管轄するサンパウロ州政府は、この不満の声の高さに応えるべく、年内にもジャルジンスの住人との公聴会を開きたいとしている。
同線には、市内南西部のもう一つの富裕地区であるイタイン・ビビのタバブアー街も含め、全部で24の駅が建設される予定のようだ。