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アルキミン訪中=一帯一路決断11月に持ち越し=ブラジル・中国ハイレベル協力を討議

2024年6月6日

中国大手「ラッキンコーヒー」との提携に署名したジェラルド・アルキミン副大統領兼商工開発相(中)(5日付ブラジル政府公式サイトの記事の一部)
中国大手「ラッキンコーヒー」との提携に署名したジェラルド・アルキミン副大統領兼商工開発相(中)(5日付ブラジル政府公式サイトの記事の一部)

 閣僚や企業家の一団を伴って中国を公式訪問中のジェラルド・アルキミン副大統領兼商工開発相(ブラジル社会党・PSB)は現地時間の4日、今回の訪中は中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」への参加協定締結が目的ではないと語った。中国側は同プロジェクトへのブラジルの参加を強く望んでいるが、ブラジル政府の決定はまだ出ておらず、重要な話題は11月の首脳会談に持ち越される見込みだと、4日付フォーリャ紙など(1)(2)が報じた。アルキミン氏は「この件は議論、議題、討論の一部だ」と答えるに止めた。
 「一帯一路」協定には2013年の開始以来、151カ国が加盟しており、南米でまだ参加していないのはブラジル、コロンビア、パラグアイだけだ。中国共産党国際部の劉建超大臣は、パウロ・テイシェイラ農業開発相とウェリントン・ジアス社会開発相が出席した農業に関するイベントの中で、「我々はブラジル政府の決定を待っている。『一帯一路』が中国とブラジルの企業、そしてブラジルの発展にどのような利益をもたらすかを言っているだけだ。押し付けているわけではない」と述べ、ブラジルの同プロジェクトへの参加に改めて意欲を示した。
 5日付のブラジル政府公式サイト(3)によると、アルキミン氏は同日、ブラジル産コーヒー(カフェ)の輸出促進で合意し、中国国内で1万6千店舗以上を展開するコーヒーチェーン最大手「ラッキンコーヒー」との提携協定に署名した。このパートナーシップにより、同社はブラジル産コーヒーを顧客やパートナーに積極的に宣伝・販売することを約束。この提携により、約12万トン(約5億ドル相当)の購入が予定されている。
 他方、ブラジル貿易投資振興庁は、TikTokなどのテクノロジー企業が集まる上海の楊浦(ようほく)区に、ブラジルと中国の貿易と投資を促進するイノベーションハブを設立する協定を結んだ。このパートナーシップでは、近代的なイノベーションの拠点にブラジル企業を導入し、国際化を図ることを目指している。
 アルキミン氏は今回の中国訪問で、ブラジルと中国の国交樹立50周年を祝い、様々な分野での協力強化やブラジル製品の市場開拓などの目標を掲げている。訪中のハイライトは、第7回ブラジル・中国ハイレベル協力委員会(Cosban)会議で、両国間の貿易と投資を促進し、多様化させる潜在能力を高めるため、経済の持続可能性と脱炭素化に重点を置いた討論が行われる。同委員会は第1期ルーラ政権の2004年に創設され、今年20周年を迎えた。
 今回の訪中日程には、2023年のルーラ大統領(労働者党・PT)の公式訪問に続く形で、産業、インフラ、貿易、投資の分野での会合、セミナー、交渉なども含まれている。北京ではブラジル商工開発省、ブラジル貿易投資振興庁、中華人民共和国商務部などが主催するビジネスフォーラムが開催され、両国の企業家400人がパートナーシップについて議論し、二国間の国交樹立50周年を祝う予定だ。


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