モラエス最高判事=上院に罷免請求提出=151人の下議署名

9日、野党側議員らが中心となり、上院にアレッシャンドレ・デ・モラエス最高裁判事に対する罷免請求を提出した。同日付ポデール360(1)などが報じている。
今回の罷免請求に署名を行ったのは下議151人で、上議も31人が賛意を表明しているという。また、オンラインで集めている一般市民による署名も、9日夜までに約140万人に達している。
下議たちと一般市民の署名入りの請求書は、ロドリゴ・パシェコ上院議長に手渡された。野党側上議たちは、罷免手続きは上院が扱うことを考慮し、署名することを避けている。
パシェコ議長は請求書を受け取るにあたり、「技術的及び政治的基準を考慮した、合理的な決定を下すだろう」と語ったという。
最高裁判事の罷免の場合、請求を受け付けるのは上院の管轄となる。上院で罷免になった最高裁判事は前例がなく、パシェコ議長も以前、モラエス判事の罷免に関して、「可能性はない」と語ったとする報道も行われている。
モラエス判事に対する罷免請求の動きは、同判事と対立関係にあるボルソナロ前大統領やその支持者の間でかねてからあったが、8月末にフォーリャ紙が、同判事元側近らのワッツアップの会話内容からの職権乱用疑惑の記事を出したことや、8月31日からのSNSプラットフォーム「X」の使用停止などで、勢いが増していた。