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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(8)

2024年9月12日

前史(下)

 大武和三郎が未だリオに居った頃のことになるが、一八九一(明24)年、日本で榎本武揚が外務大臣に就任した。その早々、省内に移民課を設置する。念願の海外発展策に着手したのである。
 この時、榎本は移住先の候補地としてメキシコ、ブラジル、その他ラテン・アメリカ諸国を上げている。
 翌年、榎本は外相を辞したが、その後、日本殖民協会を設立、外務省の資金協力を得て、海外発展策の推進を図った。協会の会員には学者や政治家が名を連ねていた。
 ちなみに日本では、明治元年からグアム、ハワイ向けの移民事業が始まり、その後、米国太平洋岸にまで対象を広げていた。しかし移...

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