サンパウロ市=市長候補と同名の市議候補=選挙地域裁が名前使用禁ず

サンパウロ州の第1選挙地域裁判所が16日、サンパウロ市議候補のギリェルメ・ボウロス氏(連帯)に対し、選挙戦ではこの名前を使ってはならないと命じたと同日付G1サイト(1)が報じた。
選挙地域裁のアントニオ・マリア・パチノン・ゾルツ判事は同日、市議候補で企業家のギリェルメ・バルダウイル・ボウロス氏(44)に対し、同氏が選挙戦で使っている登録名称は市長候補のギリェルメ・ボウロス氏(社会主義自由党・PSOL)と同じであるため、有権者が投票する際に混乱が生じる可能性があるとし、「ボウロス」または「ギリェルメ・ボウロス」という名前を使うことを避け、別の名字を使うよう命じた。
同判事は、同じ名前であることで混乱や被害が生じていることは明らかとし、「市長候補と合意に達するのが不可能であることは明白だ。候補者は2日以内にボウロスという苗字を使わない別の投票名を届け出ることができる」とも述べている。
この判決により、ギリェルメ・バルダウイル氏が求め、弁護士が事前に語っていた、サイトや調査では「ボウロス」だけを使うという代替案も否定されたことになる。同氏は15日に、一方だけが名前を変えることを要求されるのは民主主義的ではないとし、自分が名前を変えるなら、市長候補も名前を変えるべきとも語っていたが、判事の判決は、より上位の役職に出馬している候補の権利が優先されるとしている。
同判事が言及した被害の一つは、パブロ・マルサル市長候補がギリェルメ・ボウロス候補は麻薬所持で逮捕された麻薬中毒者だという、否定的で虚偽の選挙プロパガンダを行ったことだ。
同件は8月に選挙地域裁での審理にかけられ、2001年に麻薬所持で捕まったのはギリェルメ・バルダウイル氏なのに、ギリェルメ・ボウロス氏に対する虚偽情報を流したとして、マルサル氏にプロパガンダの取り消しと3万レアルの罰金が申し渡された。