最高裁トフォリ判事=ピニェイロ氏の全判決無効に=ルーラ有罪の証言するも後に撤回

最高裁のジアス・トフォリ判事は9月27日、建設大手OASの元社長レオ・ピニェイロ氏がラヴァ・ジャット(LJ)作戦で受けたすべての判決を無効とした。ルーラ大統領は同氏が行った司法取引(デラソン)をもとに実刑を受けていた。同日付G1サイト(1)が報じている。
トフォリ判事が無効としたのは、パラナ州連邦地裁第13法廷でLJ作戦の審理を担当していたセルジオ・モロ判事(当時)が下した判決すべてだ。トフォリ判事はその理由を、モロ氏の判決や検察側の捜査が「違法な司法手続きによるものだったため」とした。
同判事は今回の判断を、連邦警察のスプーフィング作戦で押収された、モロ判事(当時)やパラナ州検察局のLJ作戦班関係者の携帯電話によるメッセージのやり取りの記録を根拠としている。
これらの記録は2019年に「ヴァザ・ジャット報道」として連日報じられたもので、モロ氏が連邦検察庁パラナ州支部の検察官らと癒着し、あらかじめ決めたシナリオに基づいてデラソンを誘導していた疑いなどが持たれていた。
レオ・ピニェイロ氏はデラソンで、ペトロブラスの事業でOAS社を優遇してもらった謝礼代わりにサンパウロ州グアルジャーの高級三層住宅を提供したなどの証言を行った。ルーラ氏はこれがもとで、収賄や資金洗浄の容疑で2018年4月から1年半ほど服役していた。この証言内容はピニェイロ氏自身がのちに撤回。証言そのものもトフォリ判事が既に無効にしていた。