ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(43)

夫人は、この頃、皇族の賀陽宮の御用係をつとめていた。
植民地の人々は、その返書の内容に感激、それでは、と瑪瑙を贈り、返済金は「松村奨学金」として役立てた。
こういう具合に、すべてが大衆演劇風に筋書きが整い、それが口から口へ広く伝わる内に、平野は悲劇の主人公として伝説化されて行った。
何しろ、そのドラマは浪曲になって、各地の舞台の上で語られたほどなのであ...
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