バイア産エメラルド=米国地裁がブラジルへの返還命令=違法な形で流出した貴重資源

米国の裁判所が、バイア州で見つかったが、不法採掘後に違法に持ち出され、米国で宝石売買に利用されていた380キロ相当のエメラルドをブラジルに返還するよう命令を下した。22日付G1サイト(1)が報じている。
このエメラルドは2001年にバイア州ピンドバスーで発見されたが、米国に持ち出された後、違法な手段で売買されていた。これに対して、ブラジルの第3地域裁(TRF3)がエメラルドの返還を求めていた。
サウスカロライナ州コロンビア地方裁判所のレジー・ウォルトン判事は、極めて貴重な天然資源が違法な形で採掘され、国外に流れていたと主張するTRF3の主張を認め、米国司法省に対し、12月6日までにエメラルド返還に関する最終決定を行うよう命じた。
この決定に対し、連邦総弁護庁(AGU)のジョルジェ・メシアス長官は「極めて重要な決定だ。AGUと連邦検察庁も組んでの勝利だ」と喜んだ。
このエメラルドは2005年に違法な書類手続きによって国外に流出。2017年にはサンパウロ州カンピーナス地裁が、その原因となった伯国企業家のエルソン・アウヴェス・リベイロ、ルイ・サライヴァ・フィーリョ両被告に有罪判決を下していた。
AGUと連邦検察庁はおよそ10年間に及び、米国に流れていたエメラルド返還のための手続きに尽力してきた。