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慈善カレンダー発売を記念して=本郷さんコンサートに大勢来場

2024年11月23日

食事を楽しみながら、楽曲の世界に浸った会場
食事を楽しみながら、楽曲の世界に浸った会場

 音楽家で日本語教師の本郷園子さん(滋賀県出身、サンパウロ市在住)の2025年チャリティカレンダーの発売を記念した原画展コンサートが10日、市内のレストランで開かれた。カレンダーに描かれた絵の元になったブラジルの幼児向けソングなど15曲を披露し、絵の世界のイメージを膨らませるような歌声に会場からは大きな拍手が送られた。
 イラストレーターとしても活躍する本郷さんは2022年からカレンダー制作を始め、売上金の一部を日系福祉団体に寄付する取り組みをブラジル滋賀県人会と共に行っている。今年は「歌で綴るブラジルの12カ月」をテーマに、「Samba do Avião」「Quem te ensinou a nadar」など有名な楽曲を基に各月のイラストを描き、童話「サシペレレ」をイメージした楽曲も作詞・作曲した。
 サンパウロ州で日本語を学ぶ子どもたちの合唱も全曲収録し、ページに設けられたQRコードで聞くことができる。歌詞を一部、日本語にするなどの工夫もあり、今年2月ごろから練習を重ねてきた子どもたちの息の合った歌声を聞くことができる。
 「元々絵を描くことは好きだった」と言う本郷さんは、2015年から市内の水彩画教室で腕を磨いてきた。ブラジル日本語センターの初級者向けテスト「センターテスト」の挿絵も2016年から担当。かわいらしい繊細な絵柄が好評だ。
 カレンダー制作のきっかけはコロナ禍で自宅にいる時間が長くなり、絵を描く時間が取れるようになったこと。季節の絵が集まり始め、教師仲間の仲栄真洋子さんやリジア・ナカシマさんの協力もあり、最初のカレンダーが完成。日本文化(2022)、日本の昔話(2023)、日本の歌(2024)をテーマにこれまで手がけた。
 作成は1年掛かりで、1月ごろから準備を始め、3カ月ずつかけて下書き、着色を行う。登場する姉妹の「エリカ」と「ララ」はブラジル生まれの日系3世で、現在は日本で生活。同じくメインキャラクターのシロクマは普段はぬいぐるみだが、姉妹が困った時などに助けてくれる心強い存在だ。
 イベントでは音楽家のサンバ・ガブリエルさんと共に歌い、作品の世界を表現した。本郷さんは子どもたちと協力して作った来年のカレンダーについて、「9月に学校を周り、収録している期間は本当に幸せで、歌からエネルギーをもらった」と振り返る。「ブラジルは日本と比べるとコーラス文化が少ないけれど、言語を学ぶのに歌はとてもいい。子どもたちの協力があったから作れたカレンダー」と感謝した。
 カレンダーは40レアル。注文は担当(ワッツアップ11・98408・6570)へ。


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