下院=重要法案を立て続け承認=税制改革規則は裁可待ち=歳出削減法案の基本文も

下院で17日、税制改革の施行規則、さらに歳出削減パック関連法案の基本文といった連邦政府にとって重要な法案が、賛成多数で立て続けに承認された。同日付G1サイト(1)が報じている。
税制改革の施行規則は上院で修正が加えられたために下院に差し戻されたもので、17日に下院の本会議にかけられ、賛成324票、反対123票で承認された。今回の審議では下院が一度承認したが、上院で修正された部分の一部を再修正。上院が修正しなかった部分はそのままにして、具体案を再承認した。これにより、同法案はルーラ大統領に渡ることになり、2週間以内に裁可、発効となることになった。
上院が修正したが下院が却下した項目は、「獣医にかかる費用の60%割引」や「ミネラルウォーターやクッキーへの税の60%割引」、「サッカーチームへの税優遇」などだ。
税制改革の基本となるのは税の統合で、社会統合基金(PIS)や社会保険融資納付金(Cofins)、商品流通サービス税(ICMS)、工業製品税(IP)、サービス税(ISS)が、財サービス税(IBS)と財サービス負担金(CBS)の二つに統合される。この改革は2026年から始まり、33年までかけて実行されること、その効果が連邦政府が望む約27%であることも確認されている。
下院での再審議ではISSとIBSへの統合に伴う32品目の免税、17品目の60%減税も維持された。免税品には国民からの関心も高い牛肉や鶏肉、チーズなどが含まれたままとなった。
また、タバコやアルコール飲料などと同様、健康や環境に害を与え得る品で懲罰税と呼ばれる課税が行われることになっていたが、上院がリストから外した「砂糖飲料」を、下院は改めて対象に加えている。
さらに、24万レアル以下で購入した廉価な不動産は免税対象になることも確認されている。
同日は歳出削減パック関連法案の審議も始まり、最初の法案であるの全体投票が行われ、基本文が賛成318票、反対149票で承認された。
17日に審議された財政調整パッケージ補完法案は、2025年の基礎的財政収支の赤字額をゼロとするという財政均衡法順守のための補完法案で、2030年までに連邦政府が3750億レアルを節約することを可能とする。具体的には「財政支出上の目標が守れそうにない場合、連邦政府職員たちに対する支出額を制限できる」、「目標達成が危機的な状況の場合は議員割当金の支出の差し止めや凍結ができる」、「公的債務をファンドで補うことができる」ことなどが盛り込まれている。
ファンドの対象となるのは五つで、拡散的権利擁護基金(FDD)。全国反薬物基金(Funad)、商海軍基金(FMM)、民間航空監督基金(FNAC)、全国交通安全教育基金(Funset)となる。
同法案の報告官はアッチラ・リラ下議(進歩党・PP)で、今回の審議は自動車第3者損害賠償責任義務保険(DPVAT)の復活を否定する条項を外した形で行われている。