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沖縄県人会忘年会に100人=「仏壇に手合わせ、先祖に感謝を」

2024年12月20日

「サウーデ、乾杯、カリー!」と全員で乾杯
「サウーデ、乾杯、カリー!」と全員で乾杯

 「サウーデ、乾杯、カリー!」―ブラジル沖縄県人会(高良律正会長)は13日夜、サンパウロ市の同本部会館大サロンで忘年会を行い、そう乾杯しながら約100人が和やかにお互いの一年の苦労をねぎらった。
 高良会長は冒頭、「この1年間、本当にいろいろなことがあった。婦人部連合会、青年部、支部の皆さんのおかげでそれを無事に実行することができ、本部の経費も賄われた。全ての会館において、婦人部の皆さんが仕事をしてくれるおかげが大きい。皆さんに心からお礼を言いたい。そして新年も調和と協調の精神で共にがんばりましょう」と挨拶した。
 来場していたカショエイラ支部長の具志堅明さん(74歳)にこの1年を振り返ってもらうと、「70年前、4歳で移住して、ずっと同じ場所にいる。昔は高知県人や広島県人も多かったが、多くは出て行ってしまい、今は沖縄系が多い。今年は兄が亡くなってとても寂しかった」と述べた。地元のカショエイラ農村文化協会の100周年記念が近づいてきている。
 グアルーリョス支部長の比嘉照子リジアさん(74歳、2世)は「去年初めての女性支部長になり、支部70周年を祝う一連のイベントをやった。コロナ禍後だったので、高齢者が自宅から出てきたがらず、会館の活動を再開させるのにとても苦労した。また青年にとっての3年間は、高齢者より長く感じるもの。だからパンデミックの間、活動から離れてしまっていた彼らを再び支部活動に参加してもらうよう呼びかけるのにも苦労している」と述べた。
 さらに「琉球国祭り太鼓があったから、子供たちは沖縄文化に興味を持ってくれ、会活動に参加してくれるようになった。故浦崎直秀先生が持って来てくれなかったら、どうなっていたか」としみじみ語った。

聖市ウチナーの日制定に尽力した野村アウレリオ市議も来場して県人会幹部と記念撮影
聖市ウチナーの日制定に尽力した野村アウレリオ市議も来場して県人会幹部と記念撮影

 上原テリオ副会長は「高良会長は、県人会に山積していた煩雑な行政手続き問題を全て解決してくれた素晴らしい人。先人が116年前から苦労して作り上げてくれたこのコニュニティがあるから、今の我々はある。今晩は仏壇に手を合わせて、ご先祖様に感謝の祈りを捧げましょう」と呼びかけた。
 最後は全員でカチャシーを踊り、一年を締めくくった。


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