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ブラジル・ロシア首脳会談=プーチンがルーラに感謝=ブラジルと中国の和平案に関心示す

2025年1月29日

2005年、モスクワで会談したルーラ大統領(左)とプーチン大統領(右)(Foto Ricardo Stuckert/PR)
2005年、モスクワで会談したルーラ大統領(左)とプーチン大統領(右)(Foto Ricardo Stuckert/PR)

 ルーラ大統領は27日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、両国間およびBRICS諸国間の協力強化や、ウクライナ紛争の和平交渉の進捗状態などについて話し合った。プーチン氏は会談の中で、ウクライナとの戦争の平和的解決に向けたブラジルの努力に感謝し、ブラジルと中国が示した和平提案に関心を示したという。また、ルーラ氏はロシアからの招待を受け、5月にモスクワで開かれる第二次世界大戦の勝利80周年の記念式典に出席する意向を示したと、27日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)が報じている。
 会談には、マウロ・ヴィエイラ外相とセルソ・アモリン大統領付外交問題特別顧問も同席した。
 ブラジル外務省は声明で、「プーチン大統領はブラジルなどの国々によるウクライナ紛争解決に向けた貢献に感謝し、ブラジルと中国が昨年9月に国連で発表した『平和の友』グループの活動に関心を示した。両首脳はこの問題について継続的に連絡を取り合うことに合意した」と述べた。
 また、ルーラ氏は5月9日にモスクワで行われる第二次世界大戦戦勝80周年の記念式典に出席する意向を表明し、両国関係強化への意欲を示した。この日は赤軍がベルリンを占領したソビエト連邦時代から祝われており、現在ではロシアで最も重要な祝日の一つとされている。(5)
 ルーラ氏はこの電話会談についてSNSに投稿し、両首脳は、ブラジルが今年議長国を務めるBRICSについても議論を交わし、BRICS加盟国間の貿易と投資の促進が必要であるとの認識を共有したことを明かした。
 会談は、トランプ米大統領による強制送還問題が深刻化している最中に行われた。22日にはアモリン大統領付外交問題特別顧問が中国の王毅外相と電話会談を行っており、専門家らは、米国を介さない形での国際的な連携、特にBRICS内での協力強化が一層進展するとの見解を示している。
 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、TVグローボの取材に対し、「ブラジルの列車はすでに過ぎ去った」と述べ、ウクライナとロシア間の和平交渉の仲介役として、ブラジルはもはや重要な役割を果たさないと発言した。さらに、トランプ氏が大統領に返り咲いた今となっては、ブラジルは今後も影響力を持たないだろうとも述べた。
 なお、ルーラ大統領は27日に昨年10月の転倒事故後の再検査を受け、旅行の許可を得たとされているが、どの位の距離なら可能かは明確にされていない。(6)


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