site.title

ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(105)

2025年2月13日

 下元は、やはり同年の産組中央会の役員会で「産業、経済、教育、衛生、その他百般の事業を産組が統括、経営せよ」
 と熱弁をふるっている。
 他の産組にも新社会建設を慫慂、鼓舞したのである。
 ここで思い出すのは、上塚周平の「日本外に新日本を建設する」、山県勇三郎の「日本国家の分封をする」、宮坂国人の「拓殖事業は国づくりに似ている。最も男らしい仕事」という言葉である。
 下元の「新社会建設」論も、これに通ずる勇壮な心意気がある。
 蛇足だが、右の「心意気」とは、日本人だけの独立した地域社会や小国家をつくろうとした…という意味ではない。言葉に出してしまっては味気...

会員限定

有料会員限定コンテンツ

この記事の続きは有料会員限定コンテンツです。閲覧するには記事閲覧権限の取得が必要です。

認証情報を確認中...

有料記事閲覧について:
PDF会員は月に1記事まで、WEB/PDF会員はすべての有料記事を閲覧できます。

PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。

Loading...