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上下両院=25年度予算案を承認=基礎的財政収支黒字に

2025年3月22日

合同本会議で司会を務めるダヴィ・アルコルンブレ上院議長(前列右、© Lula Marques/Agência Brasil)
合同本会議で司会を務めるダヴィ・アルコルンブレ上院議長(前列右、© Lula Marques/Agência Brasil)

 【既報関連】連邦議会が20日午後、両院合同の本会議を開き、25年度の予算案(PLOA)を承認したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)(5)が報じた。 20日付アジェンシア・ブラジル(6)によると、予算案は当初、21日午後、合同予算委員会で審議される予定だったが、このスケジュールだと本会議での承認は4月に持ち越される可能性があったため、20日午後に本会議で審議するための調整が行われ、予算委員会での審議も20日午前中からに前倒しされた。報告官は最終報告書(意見書)を20日未明に提出しており、14時半頃、委員会が予算案承認と報じられた。
 合同本会議は30分遅れの15時半頃始まったが、アジェンシア・ブラジルが「象徴的な投票により最終報告書承認」と報じたように、審議は極めて順調で、17時40分過ぎには予算案承認と報じられ始めた。
 予算案は当該年が始まる前に承認されるべきものだが、25年度予算案は議員割当金の払い出しの透明性を求める最高裁とのやり取りや税制改革法案を優先的に審議したことなどで承認が遅れた。複数のメディアが3カ月遅れで承認と報じたのはこのためで、今後は大統領の裁可を経て発効となる。
 承認された予算案で見込まれる基礎的財政収支黒字額は150億レで、当初見込みの37億レより増えた。(7)いずれの場合も、実現すれば、財政均衡法で定められた連邦政府の基礎的財政収支の赤字をゼロとする財政目標ルールに準拠したものとなる。基礎的支出は公債に費やされる金額を除いた経費だ。議員割当金は、個人247億レ、州単位142・89億レ、委員会115億レの計504億レが計上されているが、予算案審議を促すために約束された資金も含めた実質額は600億レになる見込みだ。
 最終報告書による予算総額は58兆レで、内1・6兆レは利払いと償却を含む公債の借り換えに宛てられる。社会保障費は1・8兆レと予想されている。
 いわゆる財政予算は2・2兆レで、司法、立法、行政の三権、その傘下の機関や基金、財団を含む全部門の資金として使われる。また、設備購入や工事などの投資額には最低枠を超える1660億レが計上されている。
 連邦政府のプログラムでは、ボルサ・ファミリアを前年を90億レ下回る1590億レに減額し、ガス券に36億レ、大衆薬局に42億レを確保したことや、経済活性化計画(PAC)の予算が前年比で131億レ増の600億レになったことなどが目立つ。
 予算案報告者のアンジェロ・コロネル上議は連邦政府との合意に基づき、議会の承認を得ずに取り消せる裁量的支出枠を30%に維持することで、高校生の中退予防策ぺ・デ・メイアの経費も予算案に盛り込んだ。現在の予算額は10億レで、必要額の130億レには遠く及ばないため、連邦政府は120日以内に、低所得層の高校生390万人以上が勉学を続けられるよう、月200レの手当を支給するプログラムのための資金調達を含むプロジェクトを提出する必要がある。


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