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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(133)

2025年3月27日

 当初は好意的だったブラジル人

 話は少し変わるが、日本の開戦と戦況に対するブラジル人の反応は、当初は好意的であった。香山六郎回想録に次のような部分がある。
 「(開戦の日)私は中心街に出てポ語新聞を買いニュース欄に眼を通した。街頭で周囲の騒々しい人波もシンとしているように感じつつよんだ。私の肩を叩く人がある。伯人だ。見知らぬ。日本は、とうとう始めたな、とニッとして行ってしまった」
 当時、首都リオ・デ・ジャネイロに居った日本大使石射猪太郎は後に『外交官の一生』という自伝を著しているが、その中に以下の様な部分がある。
 「十二月七日夕刻、リオのラジオが真珠湾...

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