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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(162)

2025年5月10日

 下元は一時期、コチアの専務を退いて、中央会の専務に専従、新社会建設に専念しよう(!)としたことすらある。
 つまり彼の狙いは、この頃は、コチアという組合の経営ではなく、新社会の建設になっていた。組合はその手段であった。
 しかし連盟結成の直後、開戦という異変が起こり、枢軸国人の行動は厳重に制限され、集会すら出来なくなった。
 そういう中で、産青連運動など行える筈はなかった。運動は頓挫するかに見えた。
 ところが、ここが下元の下元たる所以であろうが、諦めなかった。
 「戦時下の食糧増産研究」という名目で、当局の許可を得て、各地の青年代表をコチアの本部に招集...

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