アズール航空=米国で民事再生手続きに=再建計画で既に契約合意

ブラジルの航空大手アズールが28日、米国で民事再生申請を行った。同日付CNNブラジル(1)が報じている。この申請により、28日の同社の株は米国市場が開く前の時点でADRがほぼ30%下がる事態となった。
アズールはここ数カ月間、裁判に頼らない形での再建を試み、財政的に不安定な状態に陥っていたが、その状況に終止符が打たれることになる。
「私たちはパンデミックに伴う多額の負債を抱えていたが、今がそれを一掃する絶好の機会だ」と、同社のジョン・ロジャーソン最高経営責任者はロイター通信のインタビューで語っている。
アズールは、債権者たちとの間で負債再編のための支援を受けることで合意したとの発表も行っている。債権者の中には航空機リース企業のエア・キャップ、戦略的パートナーでもあるユナイテッド航空やアメリカン航空も含まれている。
この契約には、再建プロセス全体を通じての16億ドルの融資、20億ドル以上の負債削減、最大で9億5千万ドルに及ぶ資金調達が含まれている。
ロジャーソン氏はこの再建プロセスに関し、「年末までには完了できると信じている」と語っている。
アズールの民事再生手続きは、ラテンアメリカではメキシコのアエロメヒコ航空、コロンビアのアビアンカ航空、そしてブラジルのゴルとラタンに続くものだ。
また、今回の手続きにより、ゴルとの合併に関する話の進展は実質的に止まったものとみられている。