ブラジル マンダカルー物語=黒木千阿子=(3)
私が猫なで声を出しながら、よくよく見ると、トイレの砂を足でけりあげていたではありませんか。それは、ちょうど無断で使ったのは、誰だ!と
使ったら、使ったで、何故後始末をきちんとしないのか!と抗議しているようでした。
私はなんとなく恥ずかしくなって、顔を赤らめたのですが、何も猫一匹のために顔色を変えるなんて、と考え直し、そのまま深い眠りについたのです。
私のマンダカールの生活は、このようにして幕を開けました。
でも、それはサンパウロの人たちにはとてもお見せできない惨憺たるものでした。
バスを使って行った、ジェキエーの町には、猫のトイレ用の砂などどこ...
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