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南米の桜の楽園、今年も開花=カルモ公園で第45回桜祭り

2025年7月24日

昨年の桜祭りの様子
昨年の桜祭りの様子

 サンパウロの冬空に、春の気配を先取りするような華やかな風景が広がる――。ことしで45回目を迎える「桜祭り(Festa das Cerejeiras)」が25日から8月3日までの2週末にわたり、サンパウロ市イタケーラのカルモ公園で開催される。

 約4千本の桜が咲き誇るこの公園は、南半球では珍しい「お花見スポット」としてサンパウロ市市民に長年親しまれている。見ごろを迎えるこの時期、公園一帯は淡いピンクと白の花々に包まれ、まるで絵画のような風景が広がる。

 ピクニックシートを広げて家族や友人と語らいながら花を愛でる「花見」は、日本文化の象徴的な風習のひとつ。近年ではブラジル国内の若者にも人気が広がっており、国籍や世代を超えて多くの人々が訪れる恒例行事となっている。

 祭り期間中は、太鼓演奏や日本舞踊、民謡など、日系団体による多彩なステージが披露されるほか、色鮮やかな浴衣姿の来場者もちらほら。写真映えするスポットも多く、SNS世代にも支持されている。

 また、特設の飲食エリアでは、うどん、やきそば、寿司、天ぷら、たこ焼きなど、日本の屋台グルメがずらりと並ぶ。懐かしい味に舌鼓を打ちながら、異国の文化を体で感じることができるのも、このイベントならではだ。

 今年の見どころのひとつは、七夕をモチーフにした「Tanabata(たなばた)ゾーン」。来場者は短冊に願い事を書き、色とりどりの笹に結びつけることができる。最終日には、これらの願いを天に届ける「焚き上げ」の儀式も行われる予定で、幻想的な雰囲気の中で日本の伝統に触れられる貴重な機会となっている。

 会場のカルモ公園まで、最寄りのメトロ「コリンチャンス=イタケーラ駅」からイベント期間中に限り無料シャトルバスが運行される。入場は無料で、誰でも気軽に参加できる。

 日本とブラジルの文化が自然の中で交わる「桜まつり」。この時期にしか見られない〝南米の春〟を、あなたも体感してみてはいかがだろうか。

【第45回 桜まつり(Festa das Cerejeiras)概要】◎日時:7月25日(金)~27日(日)、8月1日(金)~3日(日)

◎会場:Parque do Carmo(カルモ公園)

◎住所:Av. Afonso de Sampaio e Souza, 951 – Itaquera, São Paulo

◎入場:無料

◎アクセス:メトロ「コリンチャンス=イタケーラ駅」より無料シャトルバスあり


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