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ブラジル マンダカルー物語=黒木千阿子=(32)

2025年8月20日

ですからおじいさん達は、ドラ息子たちに向かって、「誰のお陰でお前たちは生きているのか。このかぼちゃもとうもろこしも、この西瓜もみんなロバが担いできたものだ。お前たちのお腹を満たすために。そのロバをねぎらいもせずに、ボールばかり蹴飛ばして・・・・。今夜は、お前たち晩飯は食ってはならん!」などと、不満をぶちあげるのです。

このように貧しい人々によって、ロバは一家の大切な働き手でありましたが、同時にたった一つのお金に換えられる貴重な財産でもありました。

「本当は、息子を売り飛ばしたいくらいだが、そうもいかぬ。勘弁してくれよ。暮らし向きが良くなったら、またお前を買い戻しに...

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