第57回ノロエステ盆踊り=数千人が輪になって盛大に踊る
サンパウロ州北西部で最大級の日系イベント「第57回ノロエステ盆踊り」が、アラサツーバ市のイベント会場「クリバス・デ・アルメイダ・プラード」で8月23日午後7時より華やかに開催され、数千人が輪になって踊った。今年は特に、日伯外交関係樹立130周年、日本移民117周年、ノロエステ連合日伯文化協会創立66周年、アラサツーバ日伯文化協会創立97周年を祝って盛り上がった。
会場には連合傘下の地元アラサツーバを筆頭にプロミッソン、アンドラジーナ、タンガラー2、コロニア平野、カフェランジア、ミランドポリス、グアイサーラ、ブレジョ・アレグレ、アントポリス、フォルモーザ、グアラサイ、ヴァルパライゾ、グアララペス、グアインべ、タンガラ7、リンス、ゼッツリーナ、ペナポリス、ラヴィニャ、ビリグイ、ガブリエル・モンテイロ、バウルーなどの日系団体から参加者が集まった。
中央の櫓舞台から放射状に広がった紐に無数の提灯が吊るされ、盆踊りの輪が広がった。
長年にわたり盆踊りの裏方をしてきた地域リーダーの一人は「毎年準備には多くの時間と人手がかかる。提灯の設営、舞台装飾、屋台の手配、音響、運営スタッフの調整…。しかし、観客の笑顔を見られると、その努力がすべて報われる」と語った。
来場者の深川勇さん(48歳、3世)は、「ブラジルに移住して苦労されたご先祖さまを供養するために、盆踊りを捧げる気持ちでやっています。踊り終わった後はとてもすっきりした気持ちになれます」と語った。
日伯文化の架け橋として、地域ブラジル人住民も一緒になり、親子や世代を超えた交流の場として祭が果たす役割が見て取れる。日本文化を伝えると同時に、地域のつながりを支える価値も併せ持つ。今年もアラサツーバの夜に、和の灯りと笑顔が広がり、未来へ文化のバトンが確かに手渡された。