本間ヒデコ「時の種」巡回展=第4回「茶碗」基金図書館で開催

国際交流基金サンパウロ日本文化センターの図書室で11日(土)、本間ヒデコ「時の種」巡回展第4回「茶碗」が開催され、オープニングイベントが行われた。
入口の畳スペースでは、裏千家ブラジルによる茶道の点前が披露され、ブラジルいけばな協会の田中へリオ・ディレクターによる、いけばなのデモンストレーションも行われた。茶人であり華道家でもあるバウデルソン・デ・ソウザ氏が、ポルトガル語で解説を務めた。
会場を提供した国際交流基金サンパウロ日本文化センターの山田慶太副所長は冒頭のあいさつで「このような素晴らしい作品の数々に囲まれながら、日本とブラジルの文化交流の一端を担えることを光栄に思います。この展示が、日本とブラジルのより深い相互文化理解のきっかけとなることを願っています」と述べた。
続いて、先週着任したばかりの在サンパウロ日本国総領事館広報文化班の山﨑台副領事は、「日伯130周年という節目の年にこのような意義深い展示が実現したことをうれしく思います。本間先生は、長年にわたり陶芸の魅力を広め、ブラジルで陶芸文化の礎を築いた第一人者で、日本の伝統的な技術や精神を土台に、ブラジルの風土や文化を融合させながら多くの後進育成にも尽力された方だと聞いています。直接本間先生にもお話を伺いましたが、その功績は、まさに日本とブラジルの文化交流の模範でもあり、深く敬意を表します」と語り、令和7年度外務大臣表彰受賞した本間さんの功績をたたえた。
会場には、6月に憩の園で開催された第一回の巡回展の際、来伯した佳子内親王殿下がご覧になった作品や、本間さんの弟子の作品も展示されている。
展示は、10月22日まで開催され、観覧時間は、国際交流基金の図書室の営業時間に順ずる。