アルゼンチンは〝温泉グループ〟フランスは〝死の組〟直行!? 2026年W杯組み合わせ決定でブラジルの進路も波乱含み
来年のサッカーW杯2026年大会に向け、注目の組み合わせ抽選会が5日、米ワシントンで行われた。前回カタール大会の覇者・アルゼンチンは、なんと〝楽勝ムード漂う〟アルジェリア、オーストリア、ヨルダンとの組にすっぽり収まり、まるで温泉旅行のようなノンビリコース。一方、準優勝のフランスはノルウェー、セネガルというガチ勢と同居。いきなりエムバペ vs ハーランドの超怪物対決が実現するデスマッチが濃厚とあって、会場もファンも騒然となった。
そして本題は、もちろん我らがブラジル代表だ。カルロ・アンチェロッティ監督率いる新生セレソンは、グループCでモロッコ、ハイチ、スコットランドと激突。初戦は6月13日、土曜日。場所はボストンかニューヨークのどちらかで〝まだ未定〟という、いかにもアメリカ大会らしい大ざっぱ進行だ。
ただ、ブラジル陣営には一つだけ不満が渦巻く。というのも、今回の組分けでブラジルの全試合が東海岸に配置されてしまったのだ。西海岸での調整を望んでいたチームにとっては、やや誤算。それでも次戦のハイチ戦はボストンかフィラデルフィア、最終戦のスコットランド戦はアトランタかマイアミ。移動距離はあるものの、観客動員や盛り上がりは間違いなく期待できる。
問題は、ここからだ。ブラジルが〝無事に〟1位通過した場合、次なる相手はオランダ、日本、チュニジア、そして欧州プレーオフ勝者(ポーランド、ウクライナ、アルバニア、スウェーデンのいずれか)が待ち構えるグループFの2位チーム。開催地は米ヒューストン、日程は6月29日(月)。逆に2位通過だと、同日メキシコ・モンテレイに飛ばされる仕組みだ。
ここを突破できた場合、次はドイツ、フランス、エクアドル、ノルウェーといった、聞くだけで胃が痛くなる面々との対戦が待っている。ブラジルが1位通過の場合、対戦するのはE組2位とI組2位の勝者。ノルウェーやセネガルの名前が挙がり、〝地獄の入口はここから〟という声も。2位通過のルートだとA・B組の絡みから、メキシコ、スイス、韓国、カナダ、さらにイタリアやデンマークが浮上してくる〝暗黒ルート〟だ。
そしてサッカーファンがザワついたのは、準々決勝でブラジル vs イングランドが現実味を帯びてきた点だ。両者が順当に1位通過&勝ち進めば、7月11日(土)マイアミで“南米王者候補 vs 欧州の貴公子軍団”という黄金カードが実現する。サッカー界が最も金色に輝く瞬間になる可能性も十分ある。
では、最大の宿敵・アルゼンチンとはいつ当たるのか? これがまた絶妙。両者が1位通過し続ければ、なんと準決勝で衝突。逆に両方が2位通過しても準決勝で激突する可能性が残る。だが片方が1位、もう片方が2位となった場合のみ、なんと“夢の決勝までお預け”という奇妙な仕組みだ。
さらにランキングによる分離の影響で、ブラジルはフランスともスペインとも、基本的には決勝まで当たらない。つまり決勝で、メッシが率いるアルゼンチン、エムバペのフランス、あるいはスペインといった超大国と激突する“劇場型シナリオ”が濃厚となる。
各国のサポーターが歓喜し、ライバル国が恐怖し、選手たちの顔にプレッシャーと興奮が入り混じる。2026年大会は、抽選会の段階からすでに“事件性満載”。ブラジルの進路は順風満帆とは言えないが、だからこそ面白い。果たしてアンチェロッティ監督は、この“アメリカ大陸の迷宮”をどこまで勝ち進めるのか――。








